山里百話: 月夜の影踏み | |||
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八坂に住むようになって、月がこんなに明るいことを知った。どれくらい明るいかと言うと、月明かりで「影踏み」ができるのだ。ホントだよ。 家族そろって明日香荘でお風呂に入った帰り、駐車場に車を止めて外に出ると、満点の星、そして満月。 近くに家も街灯もないのに、集落内の細いけれどきちんと舗装された道路は銀色に光り、夜とは思えない明るさだ。 影もくっきり、うひょひょ、これは影踏みをするしかないね!ってことで、こんな時は子どもを巻き込んで、影踏み遊びだ。月の光で影踏みなんて、ちょっと贅沢な気分。 我が家に行くには、車のとおる道(駐車場もそこにある)から、「けもの道」のような、人ひとりがやっと通れるくらいの道(もちろん未舗装のうえ、ご丁寧にも上がったり下がったりしている)をクリアしなければならない。 で、懐中電灯を常備していたのだが、恐ろしいことに、最近は夜目が効くようになり、夜中に帰っても懐中電灯なしで家まで行けるようになってしまった。 ちなみに、まっすぐ前を見て、いちばん暗いところが道だ。道以外の部分は、草(冬は雪)に、遠くの街灯や星などの光がわずかに反射し、ほの明るく見えるので。 とはいえ、満月の夜はあたり一面が煌々と照らされて、何の心配もなくありがたい。 「月の明るい夜だけと思うな」とかいう時代劇の脅し文句が、実感できる、気がする。月夜の晩に浮かれ出て踊る狸(というのを想像したみなさん)の気持ちも、わかるような。 (投稿 トホホギスさん) |
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