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うぇブログ - yuniさんのエントリ
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2004/11/28
この合併の本質とは

執筆者: yuni (12:29 am)
美麻の「村の壁新聞ブログ」suika-tohさんの記事
http://www.elm-wood.org/blog/archives/000309.php
を受けて

合併の期日が決まり、在任特例がどうやら認められないことになりそうということで、ようやくこの合併の本質が見えてきたような気がします。

八坂の議会では、在任特例を得るために編入合併を選んだという認識があります。八坂村議会としては編入合併を認めた段階にまで遡って再協議しなければならないことになるでしょう。もちろん、合併そのものは大前提として動かせないものという認識は変わらないので、結局は大町市の言いなりになるという結論しかないわけでしょうが。

合併の期日を出来るだけ先延ばしにして以前と変わらぬ村政を継続し、財政破綻への道をまっしぐらに突き進み、最後は合併で大町市に逃げ込むというのが八坂的な立場なのですから(議会での村長の答弁を読めばそのように解釈したくなります)

「合併協議の約束が守られるかを見守る」というのが大町市議会に加わる目的ということですが、実質1年という短い期間であり、その後の大町市議会では八坂・美麻の影響力は結局無くなってしまうので、そんなことにこだわるの意味はさほど感じられませんでした。

どこの合併の例でも、合併協議の約束は守られないというのが常識です。なぜならば、合併前の協議はあくまで合併時点でのとりきめに過ぎず、その後については「法的拘束力」が無いに等しいからです。新しい市の議会で、状況が変わったからという理由で新たな議決をして合併前の約束を反故にしても、そのことを訴える当事者はすでに存在しないのです。(もちろん村としての法人格はなくとも、住民運動の力があれば有る程度の影響を持つ可能性はあり、約束違反を事前に阻止することは不可能ではありませんが)

合併前に協議会でホンネが出てきたという意味では、少しはわかりやすくなったと思います。

そういえば、八坂では住民への説明がパッタリと止まってしまいました。誰もが望まない合併という共通認識のもとで、あえて住民投票やアンケートはしないけれど、充分説明はして理解を求めるというのが村長の立場だったはずですが、説明もつかない事態に進んでいきそうです。

大町市にとって、この合併の本質は八坂・美麻分の「交付税」が10年間手に入るということにつきるようです。だから、当初に多少の負担はあっても、文句の出にくいかたちで行こうということで、大町市民には説明を控えめにしながら、八坂・美麻議会を納得させやすい「在任特例」という手法をとったわけでしょう。でもさすがに大町市民の声も出始めた、これが「社会情勢の変化」です。

で、結局、住民と関係の無いところで進んでいく合併の姿を見て、多くの住民はいよいよ「役場の合併」という認識を持つようになっていると思います。

確かに八坂村においては「役場」というのは、村の自治を支える行政機構ではなく、優秀な人材が集まる、村最大の「事業所」と考えられている節があります。村長は自ら中小企業の社長のような意識になってしまい、経営破綻を目前に従業員の先行きの心配をして、隣のちょっと大きな会社に救済合併をお願いしている、と言ったら(もちろん言い過ぎです!!!)。

ただし、今回の災害を通じてわかったことは、村役場職員の献身的な努力によって、被害は最小限に食い止められ、復興への道筋がいち早くつけられたということです。

いざというときには「八坂のことは八坂村役場でなければわからない」という事実があります(村民でもわからないことばかりです)。ですから、合併後も具体的な細かいことは支所でやってもらうしかないという行政的な認識が生まれたことは確かではないでしょうか。
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