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2005/05/11
地域自治組織

執筆者: yuni (11:53 pm)
大糸タイムスによると、八坂村役場で合併後の八坂地区にできる「地域自治組織」についての素案がまとまったらしい。素案がどのようにつくられたのか、今後村民の意見を採り入れてさらに練り上げていくつもりがあるのか、よくわからないが、正直どうでもいい気分でもある。

やさかむら.netがはじまったひとつのきっかけは、合併問題だった。
2年前。合併の話がようやく具体的に動き始めたとき。合併反対運動をやる気にはなれなかったけれど、このままでは面白くないと考えて。以前からやりたかった地域メディアというものを「新聞」スタイルではじめてみた。

同時に合併問題検討委員に委嘱されたものだから、毎日が非常に忙しくなってしまって、今ではこの中途半端な自立メディアの試みは個人の趣味レベルにまで後退している。

結局あの検討委員会は、メンバーは個性的で素晴らしかったけれど、活動はすっかり過去のものにされてしまった。「合併は急がず自立(自律)の道を模索すべき」という意見書(→参照)の結論は、単に合併反対と受け止められてしまっために、意見書本文の詳細や、検討委員会での議論の内容なども含めて、いまではほぼ顧みられていない。その議論の具体的な中身は、合併の賛否だけではなく、地域としての八坂村を盛り上げていくには何をしたらいいのかという、実に多様なアイディアの集まりだったのだが。

現在行われている役場内での地域自治組織の検討に際して、合併問題検討委員会で行われた様々な議論の成果が活かされたかどうかわからない。どうもそのような方向ではなく、既存の地域組織をどのように再編して、過疎、少子高齢化という状況のなかで、いまのかたちを継承していけるかというような、いわば組織論が中心になっているらしい。(たとえば先行して実施された消防団の分団再編において、地域の自律的な防災のありかたは特に考えられていないようだった。消防団員のもっぱらの関心事は、合併したら毎年ポンプ操法大会に出なければならないのか?というようなことでしかない。)

私は、組織形態には関心はない。地域自治の要は住民がいかに活き活きと生活していけるかということだ。生活する人がいなければ、組織など意味がない。せいぜい望むことは生活のじゃまにならない簡素な組織であって欲しいということくらいだ。

地域の自治を考えるにも、結局は生活の具体的な中身の問題が第一。この地域に暮らし続けることが楽しいと思って、自らの仕事と家庭、地域のかかわりのなかに、ここに居ることの意味を見いだせるか。

それができなければ、例えどれほど先祖伝来の財産を持っていたとしても、移動の自由、職業選択の自由が当然の社会のなかで、次の時代にこの地域を引きついでいくことなどできないのではないだろうか。

私は、新参の余所者だ。いまだかつて自らの足を置く地面を所有したことがない。でも、ここでなんとか暮らしていこうと思っているし、この地での暮らしを楽しんでいる。生活が楽しいなんて公言したら笑われるのかもしれないが。
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